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病院機能評価について

平成9年(1997年)審査結果

病院機能評価審査結果報告書 (平成9年度実施 財団法人日本医療機能評価機構)
訪問審査日1997年6月27日/報告日1997年9月8日

総括

 貴院はスローガンとして「急性期から慢性期までの一貫した医療」「成人から老年までの一貫した医療」「地域に根づいた医療」の3点を揚げ、特に「成人から老年までの一貫した医療」を実践されるための方策のひとつとしてPT、OT、STなどの陣容を充実させたリハビリテーション部門は極めて高く評価される。診療体制も急性期から在宅まで充実している。また介護老人施設を新たに併設し、近く在宅支援センターをスタートするなど地域に根ざした医療の展開は評価される。

 また、保健活動として、内容の工夫された医学講座や介護者講習会、地域講習会なども「地域に根づいた医療」などの実践として評価される。

 一方、救急医療に対する取組み、方針については、今後の貴院の方向づけとともに、中・長期計画などで検討されることを期待したい。

「1、病院の理念と組織的基盤」では、病院の理念・基本方針、モットーは明示され地域住民への周知を図る工夫や職員に対する毎月繰り返し実施される教育とレポートの提出、管理者のコメントなど継続的な努力は評価され、今後も継続的な実施が期待される。また、職員の活動意欲は大変旺盛であり、病院に対する提案・提言を取り入れるシステムも充実しており評価される。一方、個々の組織管理や文書管理は充実しているが全病院的な連携、文書管理面での一貫性など今後の検討を期待したい。

「2、地域ニーズの反映」では、貴院の診療圏は八王子地区の中でも高齢化率が特に高く「成人から老年までの一貫した医療」がニーズの基本にあることをよく認識され、ケアミックス体制や老人保健施設、在宅診療などに意を注がれた体制が整備され、その機能を地域の住民、患者に充分理解されるよう、院内掲示・広報誌・地域講習会などで良く広報されていることは評価される。

「3、診療の質の確保」では、リハビリテーション部門の充実は人材・業務内容などからも極めて高く評価される。医師の教育研修体制もシステム・実績ともに評価される。一方、定期的な症例検討会、診療部長などによる総回診の実施、薬剤選定のための薬事審議会の定期的な開催、医薬品集の整備など診療の質向上に向けた組織としての取組みを期待したい。

「4、看護の適切な提供」では看護部門の教育・研修については、計画・実施・評価のプロセスがシステム化され良く機能している。一方、病院の理念と看護部の理念、看護部の目標と各看護単位の目標との整合性や夜間・休日の看護部の責任体制の確立など、管理組織の基本的な面の改善を期待したい。また看護の事例検討について定期的に開催されることが望まれる。

「5、患者の満足と安心」では患者の立場と権利を尊重するための対応として、病院の目標を明確にし、職員教育では権利尊重の教育を行い、外来診療室についてはプライバシー対策を実践し、投書箱を実質的に活用するなど評価に値する。また栄養科の行事食の工夫、外来待ち時間調査の実施とその改善対策、院内の快適性への配慮、安全対策なども評価される。

「6、病院運営管理の合理性」では経理課による財務管理は予算・実施・反省と工夫されている点、施設・設備の管理についての管理課の工夫されたシステム、医事課と経理課が協同した未収金対策など合理性が評価される。

 貴院は 平成9年に一般病院で受審され、今回更新受審であるが、初回受審後に一般病床から療養病床、精神病床に大きく転換されて、一般、療養(医療保険型、介護保 険型)精神の複合病院となり、さらに回復期リハビリ病床も設置されている。このため実質的には新規病院の受審として評価させていただいた。しかしながらす でに一般病院として認定されているので、機能評価を受けるための基礎作りはできており、理念・基本方針の見直し、地域ニーズの把握と病院機能の地域への周 知、経営管理分析と評価などが縦続的に行われてきた結果として現在の病床区分に転換されたことがよく理解できた。

 また最近外来機能を分離されて、入院機能をより充実させる取り組みが行われており、さらに法人として診療所、訪問診療機能などを別組織として独立させる 一方で、これらを有機的に機能させるための情報管理体制の構築が進められているところである。このように急速な組織の拡大が図られているために、機能分担 がやや不明瞭な部分がみられており、組織図でも各組織の責任所在や指揮命令系統がわかりずらいところがある等、法人組織全体として今後の整備が待たれると ころであろう。

 また病院建築・設備にも新旧が混在しており、アメニティや療養環境面での統一ができにくいことが難点であるが、とくに感染面からも入院患者に直接的な影響をもたらす可能性が高い給食設備、とくに調理場の衛生管理には特段の配慮と対応が望まれる。

 この他、療養病床で多い胃瘻造設患者対策や褥瘡防止対策、老人性痴呆を収容されている精神病棟では任意入院や閉鎖病棟の取り扱い、小額とはいえ金銭の取り扱いなど、専門精神病床に比し、管理体制・方法に問題がみられており、改善の必要があるものと考えられた。

 殊にこれらの病床は今後ますます地域ニーズとしても高まるものと病院側でも予測されており、また今後ともより一般病床からこれら病床への転換を計画されているので、その管理体制には一層の注意と配慮が望まれる。

〈例〉診療の質の確保

評価判定結果

3. 1  診療の責任体制
 3. 1. 1 診療の責任体制が、明確になっている
 

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3. 2  診療内容の評価・検討
 3. 2. 1 検査計画・治療計画が立てられている 
 3. 2. 2 診療内容について定期的に評価・検討されている
 

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3. 3  医師の教育・研修
 3. 3. 1 医師の教育・研修体制が充実している
 

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3. 4  診療録の管理
 3. 4. 1 診療録の管理が適切に行われている
 

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3. 5  臨床検査部門
 3. 5. 1 臨床検査の体制が整備されている
 3. 5. 2 臨床検査が適切に行われている
 

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3. 6  画像診断部門
 3. 6. 1 画像診断部門が適切に機能している
 

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3. 7  薬剤部門
 3. 7. 1 薬剤が適切に管理されている
 3. 7. 2 薬剤が適切に使用されている
 3. 7. 3 医薬品の情報が適切に提供されている
 

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3. 8  輸血用血液製剤
 3. 8. 1 輸血用血液製剤の管理が適切に行われている
 

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3. 9  手術室部門
 3. 9. 1 機能に見合った機器・設備が整備されている
 3. 9. 2 手術室が適切に運営されている
 

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3.10  リハビリテーション部門
 3.10. 1 リハビリテーション部門が適切に運営されている
 

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3.11  感染防止対策
 3.11. 1 感染防止対策が適切にとられている
 

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3.12   緊急時の対応
 3.12. 1 非常用カートが整備され、すぐに使用できる状態にある


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