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検査科(医療技術部)

血液検査のご説明

臨床検査の基本となるのが血液検査です。
1回の採血から数10項目にわたった測定をすることができます。

血液学的検査

赤血球や血色素から貧血の程度を、白血球の多さから炎症の程度などを把握します。また、赤血球や白血球などの形態に異常がないかなども検査します。

 

●生化学検査

血液中の成分(酵素、糖、蛋白、コレステロールなど)を調べ、臓器の機能の異常を把握します。

 

●免疫検査

肝炎や梅毒などの感染症検査、腫瘍マーカー、アレルギー、ホルモン等を調べる検査です。

 

●輸血検査

血液型を調べたり、輸血をする際に、輸血用の血液と患者さまの血液が適合するか等を調べる検査です。

 

これら以外にもいろいろな種類の検査があり、病気の診断・治療に役立っています。

採血について

血液検査のためにはなくてはならない採血。少し痛くて、できたらやりたくない採血ですが、ちょっと知っておくとお得な情報がここにあります。

じょうずな採血の受け方

採血のときによい服装
 

採血するときは袖を上まで上げさせていただきますので、袖まわりがきついと、採血後に血液が漏れやすくなります。
そこでいくつかの注意点です。

(1)上着はできるだけお脱ぎください。
(2)袖まわりのきついものは避けてください。
(3)冬の時期は重ね着のため、思ったよりも袖まわりがきつくなることがあります。上着以外の服も数枚脱いでいただいたほうが良い場合があります。

食事と採血について
 

食事をした後に採血を行うと、血糖値、中性脂肪などが高値となります。このように食事の影響が出てしまう血液検査を行うときは、食事をとらずに来院していただく場合があります。
採血の際は主治医の指示に従ってください。

採血のときの注意点
 

採血のときにはいくつかの注意点があります。
(1)採血前は誰でも緊張してしまいます。まずはリラックス!大きく深呼吸してみてください。
(2)採血のときに気分が悪くなったことがある方や、気分が悪くなりそうな方は、遠慮せず採血担当者にそのことをお伝えください。ベッドで寝ながら採血いたします。
(3)採血のときに、アルコール綿で採血部位の皮膚を消毒いたします。時々、アルコール綿で皮膚が赤くなったり、かゆくなったり、はれたりする方がいらっしゃいます。お酒に弱い方が多いようです。あらかじめおっしゃっていただければ、別の消毒綿を使用いたしますので、お気軽に採血者にお知らせください。

採血後の注意点
 

採血が終わってホッとしても、血液はすぐに止まりません。きちんと血液が止まらないまま重いものを持ったり、押さえなかったりすると血液がもれて服を汚したり、出血が進みあざになってしまうことがあります。

そこでいくつかの注意点です。
(1)採血の後に止めた絆創膏の上から、指で強く5分ほど圧迫してください。このときに決してもまないで下さい。
(2)うまく押さえられない場合には、遠慮なく採血者にご相談ください。
(3)採血した部位にかばんの持ち手などがあたると出血しやすくなりますので、ご注意ください。
(4)絆創膏は、血液が止まればはずしてもかまいませんが、ご心配であれば30分ほどつけておいても結構です。
(5)針を刺した所や周りが青くなってしまったら、それは血管の外へ血液が漏れたことによる内出血です。もし青くなっても、しばらくすると青黒いものが黄色くなって、およそ7~10日位で自然と消えます。

採血した日の入浴について
 

採血したことによって皮膚と血管はケガをした状態になっていますが、血液がしっかり止まっていればお風呂に入っても問題ありません。

採血のときのよくあるご質問

 採血管が何本も分かれているのはなぜですか?

 検査項目によって採血管の中に入っている薬の種類が違うためです。採血管をゆっくり振っているのは、その薬と血液が良く混ざるようにするためです。

 採血量はどのくらいなのですか?

 貧血などの検査用採血管は約2ml、血糖値を測る採血管は約2ml、コレステロールなどを測る採血管は約6mlとさまざまです。検査項目によって異なりますが、通常の採血量はだいたい10ml以下です。

 採血してから結果が出るまでどの位かかりますか?

 当院で当日に結果が報告できる血液検査は、概ね30分以内で結果が出ます。

 

 

採血室の入口(永生クリニック)

採血室の入口(永生クリニック)

採血室内の風景(永生クリニック)

採血室内の風景(永生クリニック)

採血風景

採血風景

血液検査について

当院で行っている主な血液検査の一覧表です。

検査項目名

基準値

単位

検査の意味

蛋白

TP

総蛋白

6.6~8.0

g/dl

体に存在する多種類の蛋白質の総量。栄養状態や肝・腎機能の指標。

ALB

アルブミン

3.8~5.3

g/dl

肝臓で合成される蛋白質。栄養状

態の悪化や肝障害の程度を反映して低下する。

肝・胆道系検査

AST
(GOT)

アスパラギン酸
アミノトランスフェラーゼ

8~38

IU/l

代表的な肝機能の指標。筋、心疾患などでも上昇する。

ALT
(GPT)

アラニンアミノトランスフェラーゼ

5~44

IU/l

肝臓や胆道疾患の指標で、高値になる。

LDH

乳酸脱水素酵素

119~229

IU/l

ほとんどの組織や臓器に分布する酵素。血液疾患、心疾患、肝障害、悪性腫瘍などで上昇する。

ChE

コリンエステラーゼ

185~431

IU/l

主に肝疾患で低下。有機リン中毒でも低下。脂肪肝で上昇。

ALP

アルカリホスファターゼ

108~300

IU/l

肝・胆道系疾患、骨疾患などで上昇。

LAP

ロイシンアミノペプチダーゼ

30~70

IU/l

黄疸の鑑別や肝・胆道系疾患の鑑別に有用で、高値となる。妊娠でも高くなる。

γ-GTP

γ-グルタミルトランスペプチダーゼ

8~60

IU/l

肝・胆道系障害を調べる検査。飲酒習慣でも上昇する。

T-BiL

総ビリルビン

0.2~1.2

mg/dl

黄疸の程度を見る。肝・胆道系疾患、ある種の貧血で上昇。また、体質が関係する場合もある。

D-BiL

直接ビリルビン

0.00~0.20

mg/dl

検査項目名

基準値

単位

検査の意味

心臓

CK
(CPK)

クレアチンキナーゼ

29~243

IU/l

心筋や骨格筋などの組織・細胞の障害を反映。心筋梗塞、筋ジストロフィーなどで上昇。

TnT

心筋トロポニンT(定性)

(-)

 

心臓の筋腺維に含まれる蛋白。急性心筋梗塞発症時に上昇し、(+)となる。

H-FABP

ヒト心臓由来脂肪酸結合蛋白(定性)

(-)

 

心筋細胞脂質に局在する蛋白。早期における急性心筋梗塞の診断指標。

膵臓

AMY

アミラーゼ

37~125

IU/l

主に膵臓や唾液腺から分泌される消化酵素。急性・慢性膵炎や耳下腺炎で上昇。

腎・尿道系検査

UN

(BUN)

尿素窒素

8~20

mg/dl

腎機能低下で高値となる。

Cr

(CRE)

クレアチニン

男0.40~1.10

女0.30~0.80

mg/dl

腎機能障害の程度を見る指標。種々の腎疾患で上昇。

UA

尿酸

2.5~6.8

mg/dl

痛風や腎機能低下で高くなる。

電解質

Na

ナトリウム

135~147

mEq/l

体内での水分調節の割合を見る。腎疾患やホルモンの異常、脱水などで変化する。Caの値で骨のカルシウム状態を見ることはできない。

K

カリウム

3.5~5.0

mEq/l

Cl

クロール

98~108

mEq/l

Ca

カルシウム

8.6~10.1

mg/dl

脂質検査

T-Cho

(TC)

総コレステロール

130~219

mg/dl

高脂血症とは血液中の総コレステロール、中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロールのうちの少なくとも1つが病的範囲にある病気をいう。

TG

中性脂肪

50~149

mg/dl

HDL-C

HDLコレステロール

40以上

mg/dl

LDL-C

LDLコレステロール

70~139

mg/dl

検査項目名

基準値

単位

検査の意味

糖尿病関連検査

Glu

随時血糖

空腹時血糖

70~139

70~109

mg/dl

採血時の血中ブドウ糖の濃度を示す。糖尿病診断のための基本的な検査。食事の前後で変動が大きい。

HbA1c

ヘモグロビンA1c

4.6~6.2

過去約1~2ヶ月間の平均的な血糖値を反映している。長期血糖コントロールの指標。

貧血検査

Fe

血清鉄

65~157

μg/dl

貧血の病態把握を行うための基本的な検査。Feが低いと鉄欠乏性貧血が疑われる。

UIBC

不飽和鉄結合能

191~269

μg/dl

炎症検査

CPR

C反応性蛋白

0.0~0.5

mg/dl

炎症で上昇し、回復とともに減少する。

血沈

赤血球沈降速度

(1時間値)
男2~15
女3~17

mm

炎症や貧血などがあると上昇する。

血液検査

WBC

白血球数

35.0~95.0

×102/μl

白血病などの血液疾患や炎症性疾患の診断、経過観察に用いる検査。

RBC

赤血球数

男430~570

女376~500

×104/μl

貧血、多血症の診断に用いる基本的な検査。

Hb

ヘモグロビン

男13.6~17.6

女11.3~15.2

g/dl

貧血などの血液疾患の検査。

Ht

ヘマトクリット

男39.0~52.0

女33.0~45.0

貧血などの血液疾患の検査。

MCV

平均赤血球容積

80.0~101.0

fl

貧血の分類に用いる赤血球の指数。

MCH

平均赤血球血色素量

26.0~35.0

pg

MCHC

平均赤血球血色素濃度

31.0~36.0

PLT

血小板数

13.0~37.0

×104/μl

出血を止めるという重要な働きがある。減少すると血が止まりにくくなる。

Reti

網状赤血球数

2.0~26.0

若い赤血球で、貧血の検査として有用。

Neut

好中球比率

35.0~75.0

白血球にはさまざまな種類があり、その比率から感染症、各種白血病、血液系の悪性腫瘍などの診断に有用。

Eosino

好酸球比率

0.0~10.0

Baso

好塩基球比率

0.0~3.0

Mono

単球比率

0.0~12.0

Lymph

リンパ球比率

20.0~60.0

検査項目名

基準値

単位

検査の意味

凝固線溶検査

出血時間

出血時間

1~5

皮膚に切り傷をつくり、そこからの出血が止まるまでの時間を測定する。止血までの時間が延びたら、血小板、凝固因子、血管の因子の異常を考える。アスピリンなどの薬剤を服用していると血が止まりにくくなる。

凝固時間

全血凝固時間

5~12

血液が試験管の中で固まるまでの時間を測定する検査。試験管の中で血液が固まるのに関わる因子の異常を調べる。

PT

プロトロンビン時間
プロトロンビン活性
INR

10.0~13.0
80~120
0.90~1.13




外因系凝固機序を反映。凝固因子異常疾患、肝疾患やビタミンK欠乏症などによる
凝固因子減少のスクリーニング、または経口抗凝固療法のモニタリングにも用いられます。

APTT

活性化部分トロンボプラスチン時間

26.0~38.0

内因系凝固因子活性のスクリーニングとして用いられます。
血友病やDICなどで延長します。

Fib

フィブリノーゲン

170~410

mg/dl

凝固因子の1つ。凝固因子としての機能以外にも、感染や悪性腫瘍などで増加します。
極端に低下すると出血傾向も見られます。

FDP

フィブリン・フィブリノゲン分解産物

5以下

μg/ml

体内で作られた血栓が溶けるとき(線溶)にできるフィブリンやフィブリノゲン分解産物の総称をFDPといい、DダイマーはFDPの一部です。DICや血栓症で高値となります。
特にDダイマーは深部静脈血栓症や肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)の診断に有用です。

Dダイマー

Dダイマー

1以下

μg/ml

ピロリ菌検査

迅速ウレアーゼ試験

ウレアーゼ試験

陰性

 

胃カメラにて採取した胃粘膜組織にてピロリ菌の有無を調べる。

H.ピロリ抗体

抗ヘリコバクターピロリ抗体

陰性

 

尿中のピロリ菌に対する抗体を調べ、ピロリ菌の感染の有無を調べる。

肝炎検査

HBsAg

HBs抗原

(-)

 

B型肝炎の検査。以前に感染したことがあれば(+)。

HCV

HCV抗体

(-)

 

C型肝炎の検査。以前に感染したことがあれば(+)。

 
全自動免疫生化学分析装置

全自動免疫生化学分析装置

全自動免疫生化学分析装置

輸血関連検査について

輸血は、血液成分の欠乏または機能不全により生じる症状を軽減するために、血液の成分を補う治療法です。そして、輸血が安全に行われるため以下の検査を実施しています。

血液型検査
 

ABO式血液型、Rh式血液型を調べます。輸血には同じ血液型の血液を用います。

不規則抗体スクリーニング
 

輸血副作用を起こす可能性がある赤血球に対する抗体の有無を調べます。

交差適合試験
  輸血する血液と患者様の血液が適合するか調べる検査です。